2024年5月4日(土曜日)10:20頃にご自宅を出られて帰宅されない軽度認知症が疑われる72歳女性の捜索依頼の問い合わせが6月12日に弊会にあり、現地調査ならびにご依頼者との打ち合わせを経て、ご依頼者よりの捜索を希望される対象エリアを決定したのち7月8日(月曜日)AM5:00より捜索犬3頭と捜索チームメンバー6名の体制でHRD捜索活動を行いました。
AM4:00に現地付近に捜索チームメンバーが集結。AM4:20現地にてご依頼者及び所轄警察生活安全課とのブリーフィングを行いAM5:00捜索開始。
気温と湿度を考慮し、早朝よりの捜索となり天気予報では、朝から気温の上がる予報でしたが、当日は天気は曇り。湿度は高いものの一定の捜索活動は充分に行える状況と判断。
①の捜索対象エリアでは、最終目撃地点から山へのルート。山から沢に対してのルートの2つのルートを捜索。
②の捜索対象エリアは、①のルートよりも更に東側にある車道に面した脇の山林及び畑部分やルートの捜索。
地図上には記載されていないが、③は最終目撃地点から北側の沢のルートの捜索。
どの捜索エリアも、熊の出没と害獣駆除用の罠が設置されているエリアの捜索となったことで、猟友会より罠のポイントを地図上に落として頂きました。しかし、地図が住宅地図のみの記載の為に、詳細な距離が把握できない事もあり、捜索犬のハンドリングは非常に繊細なものとなりました。
捜索終了は、AM8:30。残念ながら手掛かりとなるモノを発見する事ができず、今回ご依頼者様より指定された捜索エリアには、行方不明の女性はいらっしゃらないという判断を下さざる終えない事となりました。しかし、①のルートの側溝付近での微細な反応が見られ、目視も含めて捜索をした旨のご報告をさせて頂き今回の捜索を終了いたしました。
7月23日(火曜日)ご依頼者様より連絡があり、最終目撃地点付近の畑の草刈りをしていた方が不明女性と思われる方を発見との一報を頂きました。
発見された場所は、①のルートの反対側の側溝でしたが、ここ数日の雨による水量の変化により上流付近から流されてきたことも想定されます。
また今回の結果に対しての、ご依頼者様より以下のようなメッセージを頂きました。
捜索をしていないところで発見されましたが、当日捜索をしてもらった場所にはいないことが分だけでもあの日は大変助かりました。
捜索犬が、わずかな臭いに反応していたのが本当に凄いと思います。
またこのような事が起きてしまったときに、参考になればと思います。
大変お世話になりました。色々と落ち着いたらご連絡をしたいと思います。
ありがとうございました。
友達にも言われますがまずこのような事が自分のみに起きても犬での捜索をしてもらえること事態分からないので何も出来ないと言っていました。
捜索をしてもらえたからこそ、よく分かりますが微かな臭いでも反応してくれる賢い犬がいてくれることと、今回みたいに反応したところから探せる可能性等を多くの人に知っていただいて行方不明になってしまった人を一人でも多く助けていただきたいと思います。
NPO法人 日本サーチドックアソシエーションの皆様の益々のご活躍をお祈り申し上げます。
我々は、今後も今回のような活動を通して、災害時だけではなく平時での行方不明者捜索に、微力ながら貢献できる、捜索犬とハンドラーの育成に邁進していきたいと思います。
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