ARROWS多機関連携災害時医療救助訓練

2022年12月10日11日の2日間高知県安芸郡田野町にて連携協定締結団体である、NPO法人ピースウィンズ・ジャパンが運営する災害支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団ARROWS」主催の多機関連携連携災害時医療救助訓練に、NSAから青木&ジーノペアが参加しました。

この訓練には、医療関係者はじめ様々な分野の災害支援24団体総勢170人が参加しました。

12月6日に南海トラフ地震が発災したと想定し、医療支援のためのフィールドホスピタル(野外病院機能)を複数の民間団体が運営する中、NSAはARROWS救助犬チームと九州US&Rと共に捜索救助チームとして活動。発災してから6日目ということから、HRD捜索の要請と行方不明者を探すその家族が行方不明になったとの情報があり急遽生体反応での捜索も入った。

ARROWS救助犬ハルクの生体反応では、下肢を挟まれ意識レベル低下ショック症状、低体温の要救助者を九州US&Rが救助と搬出。フィールドホスピタルと連携して医療チームが民間救急車で駆けつけ応急処置と搬送を行い、フィールドホスピタルにて治療を継続。

次に、NSA救助犬ジーノによるHRD捜索。土砂の一部で反応後、九州US&Rにより掘削活動後、要救助者発見。医療チームの医師により死亡確認がなされ、搬送。

普段、救助犬の捜索訓練のみを行うことが殆どですが、このような要請から出動・捜索から救助・医療応援要請まで災害現場で想定される一連の流れを場所と時間と人手を要して行える訓練はとても貴重であると思います。

また、2日間車中泊を伴う現場での生活経験も重要で、ライフラインが途絶えた中での車中泊の準備・飲食料の確保・災害用簡易トイレの使用など災害支援者として自己完結させる準備が必要ですし、救助犬にとっても長距離の車移動や現場での待機時間は通常の生活のリズムとも違い、その環境の中でも捜索意欲・能力を発揮させなければいけませんのでハンドラーの管理能力を問われる場でもあります。

実際の現場では、普段救助犬を知らない他機関との連携が必要になります。

こういった連携訓練の機会を捉えて、救助犬の説明をしておくことで実際の現場での意思疎通が図りやすくなることも期待できます。

1つの民間団体でできることは限られていますが、複数の民間団体が協力することで一人でも多くの人を助けることになり、また被災地では救助犬捜索以外のことでも必要とされる活動があり気づきもあります。今後もこういった連携訓練に積極的に参加していきます。


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